hand made

数年前からトラックバイクと呼ばれる自転車に乗っています。僕の自転車は競輪選手のおさがり。譲り受けてからパーツを好みのものに変えたりフレームを再塗装したりして乗っています。競輪のレースに勝つために作られた自転車は余分なものは一切なく、細くて繊細なフレームなどその機能美がとても気に入っています。

チェーンをかえしてタイヤと直結したクランクは空転せず、ペダルの回転を足で調整しながらスピードコントロールする楽しさがトラックバイクに乗る魅力。なんだか街中をスケートボードで駆け抜ける感覚に似ているのです。スケートボードと違う楽しみのひとつは自転車のフレームやパーツをみたり選んだりする楽しさ。スケートボードもデッキやパーツによって乗り味やトリックのやりやすさは変わってくるのですが、自転車はそれ以上にパーツの魅力が大きいような気がします。

特にフレームは重要なパーツで、鉄の合金、アルミ、カーボンなど素材だけでもいろいろなものがあります。僕が特に気に入っているのは競輪のフレーム。このフレームクロモリという合金が素材になっていて、細く繊細なパイプとラグと言われるフレームをつなぐパーツで作られています。自転車を手にしてからパーツやフレームの構造や作りに興味が湧くようになりました。シンプルなだけにラグの形やロウづけと呼ばれる溶接の仕方などとても奥深いものがあります。

先日初めてその自転車を作っているフレームビルダーの工房でフレーム作りを見学させてもらう事ができました。競輪フレームはその選手にあわせてサイズやフレームの角度を細かく決めていくので全てが手作りなのです。僕たちが乗るフレームがどうやって作られているのかを見学することができました。

フレームを作るビルダーによってその作り方や使うラグ方法はさまざま。こだわりが強くあるんだなという事を知りました。見学させてもらう事でいろいろな事を知ることができました。

今まで塗装が施され、きれいに仕上がった自転車しか見たことがなかったので、どれが手作りでどれがオートメーションで作られたフレームなのか、違いを意識したり見分けたりすることはありませんでした。実際にそれを作る現場を見させてもらったり作り手の話を聞かせてもらえて、さらに自分の自転車に愛着が湧いたのと同時に、人が手で物を作るということを改めて考え直すきっかけにもなりました。手で作られたものにはその人の想いが宿るんだと思います。

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haroshi

スケートボード。そのデッキの形は時代に応じていろいろと変化してきました。スケートボードが生まれた時はサーフボードの形をまねしてバナナのような形でした。僕が始めた80年中頃のデッキはノーズは短かかったけれど幅は広くて、テールの部分がはねあがった形状でした。当時の方が今よりいろいろな形をしたデッキがありました。そうして90年代に入ると、幅も細くなり、ノーズの部分が伸びテールと同じように跳ね上がった形になりました。スイッチスタンスやノーリー、ノーズスライドなどがやりやすい形です。スケーターのトリックが向上すると共にデッキの形状も変化していったのです。デッキのデザインとは逆に、ほとんど変化していないのが素材です。プライウッドといわれる薄い木を重ねて圧着した合板で作られています。デッキはテールとノーズの部分が跳ね上がったり、横方向にも板が反っていてよく見ると複雑なうねりをしています。その形を作るにはイームズがデザインしたチェアと同じ素材、プライウッドが最適なのです。テールを地面に強く当て、その反動を利用して空中に跳ね上がるオーリーというトリックをするにもこの素材は適しています。高いところから飛び降りたり、縁石やハンドレールをボードの腹の部分を使って滑ったりとスケートボードのデッキはとても荒い使われ方をします。激しくスケートする人だと数週間でデッキを交換。そうしてその使い古されたデッキはいったいどこへ?

前置きがとても長くなりましたが、そんな使い古されたデッキを使って作品を作っている作家、Harvestのヒロシくん。先日、haroshiという名義で作品展を開きました。スケートボードに使われているプライウッドはそれぞれ色がついていることが多く、その色や表面に印刷されたグラフィックの柄や模様を利用してさまざまなオブジェを作っています。見るたび、あまりの完成度の高さに「どうやって作ったの?」と同じ質問を彼に何度もしてしまいます。もちろんすべて手作り。デッキの上に貼られたグリップテープを剥がしヤスリをかけてそれぞれを接着剤で貼り合わせ、切ったり削ったりしながら作品を作るそう。僕たちは完成した作品をいきなり目にするので、作る過程がわからない。なので完成された作品を前に想像してみる。想像するだけで大変な作業だったに違いない。でも想像する大変具合がどの程度なのかわからない。ふう。そんなことを考えてみたり、彼の作品を楽しく眺めています。もうひとつヒロシくんの作品の魅力は使い込まれたデッキの痕跡を見ることができるところ。

誰かに使われ不要になったデッキがこうして新たに生まれ変わり、またちがったパースペクティブから楽しませてくれる。僕はストリートスケーティングやプールスケーティングに似ているように感じてしまいます。階段を登り降りするときに使うために使われた手すり、泳ぐために作られたプールを自分たちの独特な視線でアプローチする。スケーターだから生まれるヒロシくんの想像力と視線が彼の作品の魅力でもあります。

作品展が終わった翌日、僕が乗り古したデッキを何枚かヒロシくんに手渡しました。スケートブランドの好み、デッキに付いた傷を見てどんなトリックをしたのか、デッキテープの張り方などをうれしそうにチェックして大切そうに持って帰ってくれました。自分が使ったデッキがどのような作品になるのか、このデッキたちとの再会が楽しみです。

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Shawn Mortensen.

完成した僕の本を渡せなかった人、フォトグラファーのShawn Mortensen。彼との出会いは偶然でした。LAにあるギャラリー、New Image Artに遊びに行ったときにちょうど来ていたShawn。ギャラリーのオーナー、Marseaが僕たちを紹介してくれたのが彼との出会いでした。とても気さくで人なつっこい彼は「家に遊びにおいでよ」と僕たちを自宅に招待してくれて、その日の夜、Los Felizにある彼の家に遊びに行ったのがShawnを知るきっかけでした。Notorious BIGの大きなポスター、Black Flag のフライヤーやら、ペインティング、レコード、置物など彼の好きな物で埋め尽くされた家はとても興味深く、彼は今までに体験した旅行の話、音楽、映画、写真、そしてこれからの夢いろいろな話をしてくれました。そしてフォトグラファーとして被写体となる人物の魅力を最大限に引き出して撮影する真剣な姿勢を感じることもできました。どんなことでも何かを創造するということ対してこんなにエネルギッシュな人がいるんだ、そう思わせる人でした。Shawnと出会う以前から彼の写真を見たことがあったけれど、僕が本を作るときに彼にインタビューしたいと思ったのは、こうして自宅を訪れ本人を知れたことがきっかけだったんだと思います。

そうして彼と最後に連絡を取ったのは僕がLAに滞在していたとき。時間があったので彼の家にでも遊びに行こうと思いメールをすると、ちょうどその前日バラク・オバマが大統領に就任した日で、「今、ニューヨークでオバマの就任を祝福しているんだ、会えなくて残念。また次来たときに遊ぼう。本は進んでいる?完成を楽しみにしているよ!」との返事。

それから僕の本があと数ヶ月で出版されるという時に彼の兄からShawnが亡くなったとの知らせがありました。物作りにどん欲で、僕の本作りを心から応援してくれていた彼に本を渡すことができなかったことがとても残念。彼に会えたこと、貴重な話も聞けて僕の本に協力してくれたことはとても大切な経験でした。

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Ray’s Atelier 2

ペティボンのアトリエのスナップをいくつかアップします。

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Ray’s Atelier

ときどきふと思い出す場所があります。そこはカリフォルニアのロングビーチにあった、アーティストRaymond Pettibonのアトリエです。ここは何度か訪れた場所ですが、初めての時はとても衝撃的でした。ノックしたドアを開けてくれた彼。小さな声で「さあ、入って」と招いてくれた部屋に入ると、床一面に散らばった作品の数々。躊躇している僕に「気にしないで、そのままでいいよ」と土足のまま自分の作品の上を歩くペティボン。それまで立派な美術館の壁か作品集で見ていた作品の上を土足で歩く…。僕にはこのできごとが衝撃的すぎたのです。こうしてときどき思い出してしまうのは、忘れられない悪夢のようなものだったからなのでしょうか?その時はまだペティボン本人の奇妙さに気がついていなかったのでした。

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burrito??

ブログのタイトルについて。burritoって何?日本語で言うとブリトーという感じでしょうか。ビーフ、ポーク、チキンなど好みの肉や野菜、ビーン、香草がたっぷりなサルサソースにチーズなどの具材を小麦やとうもろこしの粉をこねて薄くのばしたトルティーヤという生地に巻いて食べるメキシコ料理のひとつです。アメリカ、特に僕が住んでいたロスアンゼルスではとてもポピュラーな食べ物です。街のいたるところにメキシカンレストランや手軽に買えるスタンド、移動式のトラックがあり、ずっしりと大きなブリトーが5ドル以下という手頃な値段で買うことができます。コーラと一緒にほおばると最高。大きすぎでよほどお腹が好いていないと完食することは難しいくらいの大きさ。アメリカでスケートしていて、お昼の時間になるとたいていの場合どうする?ブリトーにする?となることが多いのです。アメリカのスケーター達の中にはヴェジタリアンやヴィーガンの人たちも多く、ブリトーを売る店には必ずヴェジタリアンメニューがあり、肉食、草食スケーター共に満足。さらにお金のないスケーター達には強い味方なのです。

僕は友人達とEl Burrito’s Skate Amigosというスケートチームをやっています(そんなにシリアスなチームではないですが…)チーム名もやはりブリトーが好きだからこの名前になりました。プールスケーティングをしている友達にチームのことを言ったら、同じ名前のメキシカンレストランがあると連れて行ってくれた時に撮影したものです。(ブリトーの写真がなくてすみません)だけれど、burritoという名前にこだわるのはただおいしい気軽な食べ物だから、というわけではないような気がしてならないのです。その理由ははまた後日お話します。

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Hello

このサイトを訪れたみなさま、こんにちは。メインのサイトはまだ完成していませんが、ブログだけ先に始めることにしました。まずは自己紹介から。僕はフリーランスのライター/編集者/コーディネーターとして仕事をしています。雑誌やフリーペーパーなどで取材をして原稿を書いたり、編集をしたり。広告やカタログのコーディネーターもやっています。

僕は小さな時からスケートボードや音楽や映画も含めてアメリカのカルチャーが好きでした。そんな想いを経て、21歳の時に渡米。5年間のアメリカ生活を終えて帰国後、雑誌で文章を書くようになりました。僕が雑誌で取り上げるトピックもスケートボードやそれにまつわるものごとが多いです。仕事をしているうちに興味のある人にインタビューすることが楽しくなり、2009年に「ア・ウェイ・オブ・ライフー28人のクリエイタージャーナル」(P-Vine Books)という本を出版しました。僕が興味のあるアーティスト、ミュージシャン、写真家やスケーターなどに会いに行きインタビューをしたものを一冊の本にまとめたものです。

このブログでは本には書ききれなかったこと、取材の最中に感じたこと、こうして普段生活しているなかで感じたことや想ったことなどを書いていこうと思っています。

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